ミラクル防食 MS工法(常温金属溶射システム・鋼材防食技術)

海水と潮風にさらされる、過酷な環境に負けない重防食性能が欲しい。

複雑な造型は保守が大変なので、メンテナンスフリーの防食にしたい。

環境に悪影響を及ぼさないように、確実な防食性能が欲しい。

半永久的に使うものだから、防食のメンテナンスコストは抑えたい。

施工条件に制約が多いので、施工性にすぐれた防食工法を使いたい。

塗装ではない、擬合金溶射がミラクルを呼ぶ。

亜鉛とアルミのコート、擬合金皮膜を形成。

亜鉛・アルミニウム擬合金の表面処理写真

亜鉛・アルミニウム擬合金の表面処理写真

MS工法は、鋼構造物の重防食を実現するために、亜鉛とアルミを常温で溶射する新しいシステムです。
従来の金属溶射に比べて低温で、素材に熱影響を与えることなく皮膜を形成。
亜鉛とアルミニウムが層状に積み重なった擬合金状態をつくりだし、さらに皮膜と反応して安定化する専用封孔処理剤を用いた表面処理で優れた耐食性を発揮します。
また、従来は鋼材の表面にはブラスト処理が必要でしたが、MS工法なら粗面形成剤を塗付することで溶射に適した粗面形成が可能。
現場で、簡単に経済的な施工ができます。

MS工法の、圧倒的なメリット

メリット1:防食性能

実用化している各種防食工法の中で、最も耐久性の高い工法です。リン酸系封孔処理剤による表面処理が、防食性を大幅に向上。
上塗り塗装なしでも、山間部なら200年、空気の汚染が進んだ都市部で130年、さらに厳しい環境の海岸部でも50年以上の耐用期間が期待できます。
また、日本海海岸で6年半、瀬戸内海海岸で9年間の屋外暴露試験では、錆の発生なしという結果が得られています。(試験を継続中)

メリット2:施工性

マシンは小型軽量で、亜鉛とアルミニウムをスプレー感覚で吹き付けることが可能。粉塵や金属蒸気、騒音の発生も少なく、防塵マスクとゴーグルでも作業ができます。
現場作業の簡素化を図ったうえ、安全性も確保。高圧ガス取り扱い資格等も不要で、現地での施工性に優れ、現場継手部の施工やタッチアップも容易に行えます。

メリット3:対上塗り性

溶射皮膜の表面は、上塗り塗料がなじみやすい適度な粗面なので、ポリウレタン樹脂系やふっ素樹脂系塗料が上塗り材として適合可能。
皮膜の強化と、防食性能の持続を実現します。

メリット4:補修性

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現場施工が可能で、他の防食方法を施した既設構造物の補修工法として適用できます。また、局部的な補修も容易で、品質性能が大幅に低下することもありません。

メリット5:ライフサイクルコスト

優れた防食性能が長続きし、再塗装などのメンテナンス費用を大幅に抑制。また、鋼構造物のライフサイクルコストをいっそう軽減するため、多様な要求性能に対応したメンテナンス基準の研究開発を進めています。